【1.名称編】「落花生」についてもっと知りたい
「落花生」と「ピーナッツ」は同じものだと知ってびっくりする人もいます。
日本でも世界でも愛されている「落花生」の名称の一部を集めてみました。
みなさんのお住まいの場所で、もっと別な特有の呼び方があったら楽しいですね。
日本での通名は:
落花生(らっかせい)・ピーナッツ・ピーナツ
「落花生」の名前の由来は、“「落」ちた「花」から実が「生」える”からきています。
黄色くかわいらしい花が咲いた後、先端がとがった子房柄が下に向かって土中に進入し、実を実らせることからこの名がつきました。
ピーナッツ・ピーナツは英語(peanut)由来です。
日本での別称は:
南京豆(なんきんまめ)・唐人豆(とうじんまめ)・異人豆(いじんまめ)
江戸時代元禄期に中国から伝来したことからこのような名前がついたと言われています。
関東豆(かんとうまめ)
東北から北海道地方で使われる名称です。これらの地方では節分で落花生を撒く風習があります。
地豆(じまめ/ジーマーミ)
茨城や愛知では「じまめ」、沖縄方言では「ジーマーミ」と呼ばれます。“地面にできる豆”の意味です。
後引き豆(あとひきまめ)
食べるときりがないことから、落花生の異称になったようです。
学名は:
ラテン語由来の「Arachis hypogaea」(アラキス・ヒポゲア)です。
アラキスは「花梗(花柄)がない」、ヒポゲアは「地中に実ができる」の意です。
落花生の産地、千葉県で「アラキス・ヒポゲアをください」と言っても通じませんのでご注意を!?
英語では:
よく使う「ピーナッツ・ピーナツ」はpeanut(ピーナット)からきています。pea(豆)+nut(木の実)⇒“木の実のような豆”という意味です。
スヌーピーの原題「Peanuts」は取るに足らないという意味らしく、ちょっと残念。
イギリスではgroundnut(グラウンドナト)が使われます。“地面にできる豆”の意味からきているのでしょうね。
また、“地中に生じる根・塊茎で食用となる”意でearth-nut(アースナト)という呼び方もあります。
中国語では:
花生(ファシォン)もしくは落花生(ルゥォファシォン)が一般的で、方言で土豆という地方もあります。
薬膳料理に使用する場合は長生果とも呼ばれます。長生きしそうです。
その他はカタカナで表記します。
韓国語:
タンコン
2014年に起きた大韓航空のナッツリターン事件は、「タンコンフェハン(ピーナッツリターン」と呼ばれました。
本当はマカダミアナッツが原因なのですが、航空を意味する言葉が「ハンゴン」なので語呂から「タンコン」が使われたと言われています。
アラビア語:
フストゥク
ドイツ語:
エーァヌス・エールトヌス・エーアトニュッセ
フランス語:
カカウエットゥ(食べるピーナッツを意味します)・アラシッド(植物としてのピーナッツを意味します)
イタリア語:
アラキデ
スペイン語:
カカウエテ(アステカ族の古典ナワトル語で「地中のカカオ」が語源)・マニ
それぞれの語源が分かるとまた面白いですね。